僕も偉くなったものだ……。

 以下はツイッター上でのJB2010(バンジュンさん)とyaya3_(八十岡プロ)との議論についての内容です。該当するツイート(5/24早朝のあたり)を読んでない人にはほぼ完全に無意味です。僕がいつも二人のやり取りを読んでいることと、自分が言及される部分が少しだけあったので書きました。ツイッター上だと活動時間がずれていてなかなかかみ合わないのでw



①初心者~上級者の区別について

 これはハッキリ言ってほぼ個人の主観の問題なのであまり言うことはない。
 流れとしては八十岡プロの区別に対して、バンジュンさんが「それは一般的な定義ではないのでは?」と問いかけていたけど、まあこれは名のある学者が「自分はまだまだです」というようなものかと思う。それは謙遜も含んでいるけど、実際にそう思っていることが多いしね。
 僕が一番違いを感じたのは、八十岡プロが将棋に関してプロ=上級者、奨励会員=中級者、アマ=初級者というような区別をした時。自分の感覚では奨励会員というのは圧倒的な存在であり、将棋人口の上位1%であり、少なくとも上級者に分類される。

 ただ、これには二つの留意点があって、八十岡プロは
・プロとして生活している、あるいは最高レベルの大会で結果を出せる人が上級者
・ヒエラルキーはピラミッド型であり、下のほう(初心者、初級者)のほうが圧倒的に人数は多い
 という考えで定義している。
 僕はそれを理解したし、自分の考え・定義とは違うけどそれが問題とは思わない。考えの中に矛盾があったり、あるいは客観的な立脚点を無視していたり、自分の意見がマジョリティだと主張するならば問題はあるかもしれないが、今回そういう問題は誰にもない。
 だからこれは単なる見方の違い。


②期待値の低い行動をとることの是非について

 これはツイッター上でJBさんが自ら結論を出している。
 麻雀とMTGのもっとも大きな違いは結果の出方が違うこと。麻雀はポイントで順位を決めるから結果が段階的だし、同じラスでも大きなラスと小さなラスは違っていてその違いには意味がある。一方MTGは勝ち・負け・引き分けの三つしか結果がない。
この違いは非常に大きい。たとえば、MTGでどんな行動をとっても負けそう!という状況では負けに近づくリスクはほぼゼロになるので、期待値の低い行動をとることが正当化される。

 もうちょっときちんというと、勝利条件が違うゲームでは「期待値」という言葉の意味が違う。MTGでは、状況によって期待値の計算式というか捉え方が大きく変動し、いわゆる「丸い選択肢」にまったく意味がなくなることも多い。
 だから、たとえば不利なマッチアップ、不利な状況ではサイドボーディングやマリガン判断のようなごく早い段階で「割り切った思考」を要求されることさえある。それがもっとも期待値が高い行動となる、という風にもいえる。

 本来ならば、一番勝ちに近い行動=期待値が高い行動なのだから、「期待値が低い行動をあえてとる」ことはおかしい。でも、上のような理由でMTGの期待値は局面ごとに劇的に変動するし、それを人間がきちんと捉えつづけることは難しい。
 だから、いわゆる一般的な状況での「期待値」からみると、常にその考え方に従ってればいいわけじゃないよ、という意味として「あえて期待値が低い行動」という表現があるのだと思う。八十岡プロも言うように、二つの選択肢を天秤にかけるとして片方の期待値がわからない時にどうするか。わかっているほうの選択肢が「勝ち」という唯一絶対の価値に届かないのなら、わからなくてももう片方の選択肢を取るしかない。




 上の件に限らず、二人(だけじゃないけど)はよくツイッター上で議論をしていてそこには興味深い内容がたくさん含まれている。特に八十岡プロのようなトッププロの思考がわかる機会というのはなかなかないので、それを引き出してくれるバンジュンさんにも感謝している。ツイッターを見るようになってからすっかりヤソファンになってしまった。(昔LOMであたった時から、すごく楽しそうにマジックをする人だというイメージはあったけど)
 次の名古屋でのお二人の活躍を楽しみにしています。

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